通信回線編:テナントが求めるインフラは弱電系ケーブルの敷設ルート オフィス移転、レイアウトはコクヨエンジニアリング&テクノロジー

テナントが求めるインフラは弱電系ケーブルの敷設ルート

前回は、通信回線の概要とそれに伴うビル弱電設備、特にケーブル敷設ルートの確保が重要であるということを指摘しました。
今回は、より具体的に「弱電系ケーブル敷設ルートとビル設備」についてです。

入居するテナントが必要とする、電話/LAN/インターネットなどに利用される通信用ケーブルは、「電話用構内ケーブル」「UTPケーブル(非シールド撚り対線)」「光ファイバケーブル」が代表的なものです。これらのケーブルがビル内を縦系(フロア間)、水平系(フロア内)を柔軟に敷設できる環境、「敷設ルートの確保」が、ビル弱電設備の充実度につながる最も大切なポイントになります。

ケーブル敷設ルートは
 1)ビル引き込み(通信引込口設備)・・・ビルMDF設備、EPS内設備
 2)縦系のケーブル敷設ルート・・・EPS設置場所、EPS内設備、IDF設備
 3)水平系配線への敷設ルート・・・EPSやIDF〜オフィス間、オフィス内

で考えることができます。
敷設される「電話線」「UTP」「光ファイバ」はケーブル自体の違いから、
 1)敷設する上での曲げ半径や引っ張り強度
 2)ケーブルに接続される端子
 3)100Vや200Vの電源ケーブルからの、ノイズに対する強さ

が異なります。また、テナント毎に使用するケーブルの種類や本数も異なります。
これらを整理した上で、それぞれのビルの規模に合わせた柔軟な設備構築を考えることが、重要です。

実際に弱電設備の充実にむけての方法をいくつかご紹介します。
 1)縦系のEPS内弱電用ケーブルラックの充実
古いビルのMDF/IDFの縦系ケーブルルートは、電話線用の細い配管のみ存在することがあります。これでは、光ファイバやUTPを自由に敷設することが困難です。ケーブルラックを設置することで柔軟性が格段に向上します。
 2)水平系の配線ルートの充実
フロアEPSやIDF〜オフィス内へのケーブル敷設用の配管の整備です。大きな曲げ半径が必要な光ファイバや複数フロア間に敷設される幹線用のUTPを、EPSからオフィス内まで、余裕をもって敷設できるだけの配管またはルートを確保することが大切です。
 3)エアブロン・ファイバ・ケーブルの敷設
入居テナント向けの光ファイバへの対応設備の1つとして、エア・ブロン・ファイバ(以下ABF)の設置があります。これは、パイプケーブルと呼ばれる空配管の集まりで構成されたケーブルを、ビルの縦系に事前に設置しておくものです。例えば、テナントがインターネット通信用の光ファイバを敷設したい場合、MDFから圧縮空気を使用しパイプケーブル内に芯線を圧送していくものです。ABFにより、必要な時に必要なスペックの光ファイバを必要な芯線数だけ敷設できるため、柔軟性が向上し、増設時の低コスト化にもつながります。
 4)床のOAフロア化(2重床)
テナント・ニーズのすべてに対応するために、大掛かりな設備投資をする必要性はありません。
ITという情報技術の進展に、適宜、対応可能な最小限のビル基盤整備を目指すこと、それが大切なことなのではないかと考えられます。
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